中国の上半期最大のEC商戦「618」を中心とする消費者動向をSNSから分析
「2021年618商戦レポート」発行
~2021年上半期の中国の消費者動向を徹底解説する“完全保存版”~
中国を中心とする消費者ビッグデータをベースにクロスボーダーマーケティング及び越境EC事業を行う株式会社トレンドExpress(東京都千代田区、代表取締役社長 濵野智成、以下:トレンドExpress)は、中国の上半期最大のEC商戦である「618」において、中国の消費者がSNS上で話題にしたブランドを調査し、商戦に関する情報とともにまとめた「2021年618商戦レポート」を発表いたしました。このたび、レポートの中から一部をご紹介いたします。
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https://www.trendexpress.jp/document/618report_2021/
【ご留意事項】
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・同業他社等と判断した場合、提供をお断りさせていただく場合がございますので予めご了承ください。
【Topics】
1.「618」関連クチコミ総数は前年比5%増の約315万件。Z世代と35歳以上のクチコミが増加傾向
―”国潮“”国貨“ブームなどもあり、Z世代の存在感が増す。
―コロナ流行を経て、セルフメディケーション意識が高まり、健康食品売上が好調。35歳以上のクチコミ増加に繋がった模様。
2.「618」商戦での人気ブランド、「ロレアル」「エスティローダー」が2強も、中国ブランドの台頭が顕著
―2021年人気ブランドTOP50、欧米ブランド(51%)とアジアブランド(49%)のシェアがほぼ半分に。
―日本ブランドは「UNIQLO(ユニクロ)」(15位)「SHISEIDO(資生堂)」(16位)「COSMEDECORTE(コスメデコルテ)」(17位)が上位
3.「快手」「抖音」のライブコマースへの関心が上昇傾向。ライブコマース消費はZ世代が先導
―ライブコマースのプラットフォームとして、「快手」「抖音」に注目が集まっている模様。
―「618」関連すべてのクチコミの年齢層別シェアは「25歳~34歳」が最多だったが、「618」のライブコマースに関するクチコミに限ると、「19歳から24歳」のZ世代が圧倒的に多い。
Topic 1:「618」関連クチコミ総数は前年比5%増の約315万件。Z世代と35歳以上のクチコミが増加傾向
2021年の「618」に関するクチコミ件数は、前年比5%増となる約315万件。昨年は新型コロナ流行の沈静化にともなう「リベンジ消費」が起き、クチコミも大きく伸びたことをふまえると、今年はそれを上回ったことで、前年並みもしくはやや超える盛り上がりがあったと言えそうです。
年齢分布で注目したいのは、「19歳~24歳」のZ世代の購買層。”国潮“”国貨“(*)といった、Z世代のトレンドを取り入れたプロモーションやキャンペーンがクチコミの増加に寄与したと考えられます。(*自国の伝統文化や老舗ブランドを再評価するトレンドのこと)
また、35歳以上の数値も伸びています。Tmall(天猫)で健康食品の売上が好調だったことなどが報じられており、新型コロナ流行後の健康意識の高まりがクチコミ件数にも影響したものと推測しています。
Topic2:「618」商戦での人気ブランド、「ロレアル」「エスティローダー」が2強も、中国ブランドの台頭が顕著
「618」✕「買った」✕「ブランド」をかけあわせて抽出した人気ブランドランキング。上位は、欧米の化粧品ブランド、中国のスマートフォンおよび化粧品のブランドが占める形となりました。化粧品については、「LOREAL」「ESTEE LAUDER」の2強を、日本・中国・韓国のブランドが追う形といえるでしょう。
昨年比で大きく順位を上げたのは韓国ブランド「The history of Whoo(后)」と「SULWHASOO(雪花秀)」。これらのブランドは2020年のW11(11月11日、独身の日)商戦でも高い売上を記録しており、商戦をうまく活用したブランディング・拡販ができている模様です。
日本ブランドについては、クチコミランキング上位の常連である「UNIQLO(ユニクロ)」「SHISEIDO(資生堂)」に、コーセーの「COSMEDECORTE(コスメデコルテ)」がランクアップし存在感を放つ結果となりました。
ランキング上位50位までに登場したブランドのクチコミ件数を国別に整理したものが以下の円グラフです。
2021年、2020年ともに欧米ブランドのシェアが高いものの、2021年においては欧米51%、アジア勢49%とほぼ半々の比率になりました。”国潮“”国貨“に起因した国産ブームによる中国ブランドの台頭と、日本と韓国ブランドの中国市場開拓の意欲がクチコミに反映されたものと考えられます。
Topic3:「快手」「抖音」のライブコマースへの関心が上昇傾向。ライブコマース消費はZ世代が先導
【表】「618」✕「直播(ライブ、ライブコマース)」✕「EC・SNSプラットフォーム名」をかけあわせて抽出したランキングで、消費者が618商戦期にどのプラットフォームのライブコマースを利用したかを推測できるものとなります。
ランキングをみると、前年に比べてショート動画プラットフォームの「快手(Kuaishou、クアイショウ)」「抖音(Douyin、ドウイン)」が上昇していることがわかります。
「快手」は人口ボリュームのある「2線都市」以下の地方都市を基盤にもち、低価格商材を多数販売するという手法で定評があることから、「抖音」を上回るクチコミ件数に繋がったものと思われます。
一方、「抖音」は体験共有型アプリとして人気の「小紅書(RED)」を追い抜くなど、その存在感を強めている様子が見て取れます。「抖音」は今回の618商戦から独自のECシステム「抖音小店」の活用を本格化しました。DAU(デイリーアクティブユーザー数)6億人超の集客力を生かしたライブコマースとECの動向には今後も注目していきたいところです。
【グラフ】「618」に関するSNSクチコミ投稿と、「618」×「ライブ」をかけあわせた投稿を年齢分布別に集計したデータ。“618商戦全体”に関する投稿者と、“618のライブコマース”に関する投稿者の違いを確認することができます。
「618」×「直播(ライブ、ライブコマース)」のクチコミを行ったユーザーは、「19歳から24歳」のZ世代が圧倒的に多く、「618」のクチコミの主力であった「25歳~34歳」の層を大きく上回っています。このことから、ライブコマースの主要消費者はZ世代と考えられます。前述の「抖音」「快手」のランキング上昇も、こうした影響を受けていることと推察できます。
「618」商戦について
「618」とは、中国EC大手「京東(JD.com)」の設立記念日である「6月18日」にちなみ、2010年にスタートした中国の巨大EC商戦です。当初は、「京東」が6月18日の1日限定で開催するセールでしたが、現在では、期間が5月下旬から6月下旬までの約1か月間となっています。開催企業も「京東」だけでなく、EC最大手・アリババグループの「天猫(Tmall)」「淘宝網(Taobao)」を含むEC各社が同時開催する大型セールイベントに成長しました。中国では、毎年11月11日に開催される年間最大のEC商戦「W11(独身の日、ダブルイレブン)」に並ぶ存在として認識されています。
【調査概要】
対象期間:2021年5月25日~6月20日、2020年5月25日~6月20日
調査対象:新浪微博(Weibo)、小紅書(RED)
調査キーワード:WeiboとREDに投稿されたクチコミから、特定のキーワードが含まれたものを抽出・集計。
※本プレスリリースでは以下のデータをご紹介しています。「2021年618商戦レポート」では別のキーワードでの分析内容も収録しています。
①「618」、②「618」✕「買った」(に相当する中国語表現)✕「ブランド名」、③「618」✕「直播(ライブ、ライブコマース)」✕「EC・SNSプラットフォーム名」
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・ソーシャルコマースを活用した流通販売支援
・データを活用した総合的なマーケティング・プロモーションの立案・実行支援
設立日:2015年11月
資本金:27億5,536万円(資本準備金等含む)
代表者:代表取締役社長CEO 濱野 智成
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